釣り釜

今お茶のお稽古は釣り釜(つりがま)である。

天井から鎖でお釜が炉の上に釣ってあるのだ。

釣ってあるだけなので不安定である。揺らさないように神経を使うのだが、

恐る恐るお道具を扱うと、柄杓で押してしまったり

口の小さなお釜から湯を汲む時、お釜の口に柄杓を当てて

炉の中に湯をこぼしてしまったりするので、細心の注意を払いながらも

思い切りの良さが求められるようなお稽古である。

五月になると風炉に代るので4月中だけの風情。