杉本文楽

杉本博司氏の、構成、演出、舞台美術による文楽である。
前回「曾根崎心中」で文楽界はもとより芸術の世界に
大きな衝撃を与えた。
今回は「女殺油地獄近松門左衛門の野心作と言われた作品。
鶴澤清治の三味線の冴えは相変わらずだが、全体を通じ、
前回を超えるような衝撃は(期待が大きかったからかもしれないが)
感じられなかった。素浄瑠璃の竹本千歳太夫の声が出ていなかったのが
何とも残念。いつもの千歳さんの半分以下だった。明日明後日で4座
頑張れるだろうか。人形たちは良かったと思います。
杉本氏には是非今後も続けて欲しいと願っています。